BOEは政策金利を据え置き、FOMCでは政策金利を0.25%引き下げたことで、ドル売りが優勢となった

2024/11/08

【米国】前日まで上昇していた米10年債利回りが、低下したことでドル売りが優勢となった

為替(2024年11月8日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   152.85 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0802  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   165.11   (円)
ポンド円          GBP/JPY   198.43  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2982  (米ドル)

 
11月7日のニューヨーク外国為替市場は、前日まで大幅に上昇していた米10年債利回りが徐々に低下したことで、ドル売りが先行した。政策金利の追加利下げが予想されていた英中央銀行(BOE)が政策金利の据え置きを発表したことで、ポンドドルが上昇した影響もありドル売りは強まった。米FOMCでは政策金利が4.50%-4.75%に引き下げられた。声明では「FF金利の目標誘導レンジの追加調整を検討するにあたり、委員会は今後もたらせるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」とした。
 
米ドル円は、一時プラス圏に浮上した米10年債利回りが再び4.33%台まで低下したことで、上値が重たくなり全般でドル売りが優勢となった。25時台には152.84円まで下値を広げたものの、米10年債利回りの低下が一服したことで、29時台には153.46円まで下げ渋った。FOMCの結果公表で政策金利を市場予想通り4.50%-4.75%に引き下げた。
 
ユーロドルは、追加利下げが見込まれていた英中央銀行(BOE)が政策金利を4.75%に据え置いたことで、ポンドドルが上昇したことを背景に、ユーロドルも上昇した。米10年債利回りの低下も支えに24時過ぎには、1.0824ドルまで上値を伸ばした。その後買いが一服すると、米FOMCの結果公表を前に積極的な取引は控えられ失速した。
 
株式
NYダウ平均       USD   43,727.25           +0.54(±0%)
NASDAQ総合    USD   19,269.02        +290.37(+1.52%)
S&P500             USD     5,973.11           +45.32(+0.76%)

株式市場では、前日に急伸し史上最高値を更新した後だけに利益確定目的の売りが出た半面で、米FOMCでの追加利下げが米経済を下支えするとの見方もあり、買いが入ったことでNYダウ平均の方向感は出にくかった。一方でハイテク株比率が高いナスダックでは、3日続伸し史上最高値を更新して取引を終えた。S&P500も続伸し過去最高値を更新した。トランプ氏を支援したイーロン・マスク氏がCEOを務めるテスラがこの日も上げた。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.332%     (-0.109)
NY原油(WTI)     USD/バレル   72.16         (+0.11%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,711.9      (+1.59%)
 

【日本】前日のトランプ・トレードの巻き戻しが入り、大きな方向感は出なかった

 
為替(17時)
11月7日の東京外国為替市場は、三村財務官の「行き過ぎた動きに対しては適切な対応をとっていきたい」との発言が円買いを誘ったが、相場の反応は一時的だった。ただ高く寄り付いた日経平均株価がマイナスに転じたことや、前日のトランプ・トレードで大幅にドル高が進んだこともあり、調整目的のドル売り・円買いが入った。夜には英中央銀行(BOE)の政策金利発表が控えていることで、欧州通貨は様子見ムードが広がった。
 
米ドル円は、三村財務官の発言が重しとなり154.21円まで下押したが、下げ一巡後は買い戻しが優勢となり、仲値にかけては154.70円まで上値を伸ばした。その後は日経平均株価が下げに転じたことも重しとなり、伸び悩んだ。米10年債利回りの上昇が一服し、日経平均株価も前日終値対比で400円超下落していることで、前日のトランプ・トレードの調整売りが入っている。その後も調整売りは続き16時台には153.64円まで下値を広げた。
 
ユーロドルは、上値が重く10時台には1.0712ドルまで下押した。最も下げ一巡後には持ち高調整の買いが入り、じり高に推移した。夜には英中央銀行(BOE)の政策金利発表が控えていることもあり、積極的な取引は控えられている。16時台には一時1.0769ドルまで上値を伸ばしたが、独政府の政局不安が高まっていることもあり上値は抑えらえた。
 
ユーロ円は、東京仲値にかけて165.95円まで上値を伸ばしたが、日経平均株価の下落を眺めながら、円買いが進み165.46円まで下押した。最もその後はユーロドルの反発もあり、買戻しが入り165.89円まで上昇するも一時的で、再び165.39円まで下押すなど方向感の定まらない相場となった。その後もドル円とユーロドルに挟まれる形で、小幅なレンジで方向感なくもみ合いが続いた。
 
債券
日本国債10年   1.012%     (+0.050)

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